各都府県の21世紀枠の推薦校が決定しました。
21世紀枠は、甲子園球場で開催される選抜高校野球大会に出場する学校を決定する制度の一つです。この制度では、困難の克服や地域への貢献といった要素が重視され、野球部だけでなく学校全体の活動や価値が審査されます。
これらの基準を満たし、選考委員会から高く評価された学校が21世紀枠の推薦校として選ばれます。今年は全国から2校が選出され、選抜高校野球大会への出場権を得る予定です。
最後までお読みいただき、21世紀枠の魅力を感じてください!
21世紀枠推薦校一覧
46都府県の推薦校は以下の通りです。
地区 | 都府県 | 学校名 | 秋季大会成績 |
---|---|---|---|
東北 | 青森 | 県立八戸 | ベスト8 |
岩手 | 県立久慈 | 県3位 | |
秋田 | 県立秋田工業 | ベスト8 | |
山形 | 山形市立商業 | ベスト16 | |
宮城 | 仙台第一 | ベスト8 | |
福島 | 県立ふたば未来学園 | ベスト4 | |
関東・東京 | 茨木 | 県立日立商業 | ベスト8 |
栃木 | 県立宇都宮工業 | 準優勝 | |
群馬 | 組合立利根商業 | ベスト4 | |
埼玉 | 川口市立 | ベスト8 | |
山梨 | 県立甲府城西 | ベスト4 | |
千葉 | 千葉黎明 | 優勝 | |
東京 | 淑徳 | ベスト4 | |
神奈川 | 県立横浜清陵 | ベスト8 | |
北信越 | 長野 | 県立小諸商 | ベスト8 |
新潟 | 県立新潟 | ベスト8 | |
富山 | 県立富山北部 | 準優勝 | |
石川 | 県立小松工業 | 準優勝 | |
福井 | 県立大野 | ベスト4 | |
東海 | 静岡 | 桐陽 | ベスト8 |
愛知 | 名古屋たちばな | 県3位 | |
岐阜 | 県立岐阜総合学園 | ベスト8 | |
三重 | 県立桑名工業 | ベスト16 | |
近畿 | 滋賀 | 県立水口 | ベスト8 |
京都 | 府立山城 | ベスト4 | |
奈良 | 県立奈良 | 準優勝 | |
和歌山 | 県立紀央館 | ベスト8 | |
大阪 | 府立市岡 | ベスト16 | |
兵庫 | 西宮市立西宮東 | ベスト8 | |
中国 | 岡山 | 県立岡山東商業 | ベスト4 |
鳥取 | 県立米子西 | ベスト8 | |
広島 | 県立竹原 | ベスト8 | |
島根 | 県立大田 | ベスト4 | |
山口 | 県立西京 | 県3位 | |
四国 | 香川 | 県立高松東 | ベスト4 |
愛媛 | 県立今治北 | ベスト8 | |
徳島 | 県立板野 | ベスト8 | |
高知 | 県立高知小津 | ベスト8 | |
九州 | 福岡 | 県立育徳館 | 準優勝 |
佐賀 | 県立小城 | ベスト8 | |
長崎 | 県立壱岐 | 準優勝 | |
熊本 | 県立熊本商業 | ベスト8 | |
大分 | 県立大分豊府 | ベスト8 | |
宮崎 | 県立延岡 | ベスト16 | |
鹿児島 | 県立隼人工業 | ベスト8 | |
沖縄 | 県立宮古 | ベスト4 |
東海地区の21世紀枠推薦校
あらためて東海地区の推薦校は、以下のようになっています。
県名 | 学校名 | 秋季大会成績 |
---|---|---|
静岡 | 桐陽 | ベスト8 |
愛知 | 名古屋たちばな | 県3位 |
岐阜 | 県立岐阜総合学園 | ベスト8 |
三重 | 県立桑名工業 | ベスト16 |
単純に考えますと、愛知県の推薦校である名古屋たちばなは県大会3位で東海大会にも出場していますので、東海地区の代表校に一番近いかなと考えてしまいますが、推薦校の決定は単純に野球の成績だけではありませんし、何とも言えません…。
個人的には名古屋たちばなを押したいですが…。
そもそも21世紀枠とは?
「21世紀枠」は、その名の通り21世紀に入った2001年から導入された比較的新しい制度です。単に野球の実力だけでなく、ハンディキャップや地域的な制約を抱えながらも、真摯に努力を重ねてきた高校に甲子園出場のチャンスを広げることを目的としています。
制度開始当初は2校の選出でしたが、後に3校へと拡大。さらに記念大会の年には特例として4校が選ばれたこともありました。そして近年は再び2校に戻り、現在に至っています。
この枠組みの本質は「競技力の多様化」と「教育的価値の強調」にあります。従来の甲子園は、強豪校や伝統校が中心となる傾向がありました。しかし21世紀枠は、必ずしも結果だけでは測れない努力や地域社会との関わりに光を当てる仕組みです。
例えば、過疎地で部員不足と戦いながら地域と協力して活動を続けてきた高校や、独自の教育理念のもとで人材育成に取り組む学校が対象となるケースがあります。甲子園という全国的な舞台でそうした姿を示すことは、単なる勝敗以上に大きなメッセージを持つといえるでしょう。
一方で、制度に対する批判も根強く存在します。「全国大会である以上、純粋な競技レベルを最優先にすべきだ」という意見です。確かに、21世紀枠で出場したチームが強豪校との実力差を見せつけられる場面も少なくありません。実際にそのギャップが議論を呼び、「制度そのものの存続意義」を問う声も上がってきました。
それでも、この枠が持つ教育的・社会的な役割は軽視できません。地方の小さな学校が大舞台に立つ姿は、選手本人や地域住民にとって大きな誇りとなり、また観客にとっても「勝敗を超えた感動」を与えてきました。
21世紀枠は競技力の評価だけでなく、「高校野球が社会に果たすべき役割」を映し出す鏡でもあると思います。
21世紀枠決定までの道のり
地区推薦校決定
北海道を含む全国各地区で1校に絞り込まれます。北海道は単独で1地区として扱われるため、他の地区と同様に推薦校が決定されます。東北・関東/東京・東海・北信越・近畿・中国・四国・九州の各地区で選ばれた推薦校と北海道の推薦校を合わせ、計9校が21世紀枠候補校として選出されます。
2024年12月13日には、候補校9校が発表される予定です。
21世紀枠代表校2校決定
2025年1月24日に開催される選考委員会で、9校の中から2校が選出されます。この2校が、21世紀枠として選抜高校野球大会に出場することになります。
21世紀枠の導入によって、高校野球が地域社会や教育における価値をさらに高めています。今年はどの学校が選ばれるのか、大いに注目されるところです。選ばれる学校の背景や活動にもぜひ目を向けてみてください!

21世紀枠は、ぶっちゃけて言えば地方の公立高校のための制度です。
地区分けからしてそうですし、歴代の21世紀枠代表校の選出都道府県を見ても明白です…。
北海道の推薦校がまだ決定していない中で勝手な予想ですが、長崎県の県立壱岐は固いのではないかと思っています。
「離島地区、小人数という困難を抱えながらも、九州大会でベスト8に進出したことを評価したい」という理由での選出ですが、成績も県大会準優勝と申し分ないですし、長崎県は今まで一度も選出されたことがないという事と離島・少人数という事で評価は高いのではないでしょうか。
もう1校は難しいですが、石川県の県立小松工業、富山県の県立富山北部、千葉県の千葉黎明あたりでしょうか…。